『モーパッサン短篇選』を読んだ
『脂肪の塊』などで有名なモーパッサンの短篇を集めた文庫本。
『水の上』がすごく気に入った。深夜のパリ郊外、セーヌ川水上の霧に閉ざされた風景の描写がとにかく美麗でため息が出る。最近はやったことがないが意味もなく深夜に出掛けコンビニでサンドイッチを買い公園で食べる気分に似てる。
胸糞の悪い話が多め。『椅子直しの女』、『田園秘話』などがそう。恋愛、親子愛をとにかく捻くれた視点で通すとこうなるのか。やっぱり少し気分が悪くなる。数十ページ程度の短篇だから最後まで読めたけど長編だときつい。